「フラダンス」でなく、「フラ」
フラダンスは、ハワイに昔から伝わる伝統的な民俗舞踏です。
世界一美しく、優雅な踊りだとも言われます。
女神につかえる巫女たちの儀式として踊り継がれてきました。
現在では観光的な意味合いも強い、ハワイ文化の一つといえるでしょう。
でもこの踊りを「フラダンス」と呼ぶのは正確ではありません。
そもそも「フラ(hula)」には、「踊り」という意味があり、ハワイでは踊ることをすべて「フラ」と言います。
「フラダンス」は「踊りダンス」といった感じになりますね。
ですので今から「フラダンス」とは呼ばずに、ただ「フラ」とだけ呼ぶことにしましょう。
どこのスクール(ダンス教室)でも、講師や生徒の皆さんは、「フラ」と口にしています。
(丁寧に「ハワイアンフラ」という場合もあります)
思いを伝える踊り
文字の無かった時代に、自然やそれを司る神々への感謝の気持ち、そして日々の出来事を伝えるためにフラは生まれました。
暖かく明るい陽光とそれに育まれた豊かな自然に囲まれた生活の中で、人々はあらゆるもの宿る「精霊(マナ・mana)」をフラによって讃えたとも言われます。
元々、宗教儀式のような趣きを持っていたフラですが、今では普通の日々の暮らしや男女の愛をテーマにした踊りもあります。
古典的なフラを「フラ・カヒコ(hula kahiko)」、現代的な自由な形式のフラを「フラ・アウアナ(hula auana)」と言います。
一般的な日本人には「フラ・アウアナ」がフラのイメージとして持たれていますが、フラ教室には本格的な「フラ・カヒコ」を伝える所も数多くあります。